我が家にはピオヌスの一種のメキシコシロガシラインコ14歳雄がいます。
うちに来て10年。
ハトくらいの大きさで、うちに遊びにきた人はだいたい「でかい」といいます。
足の指が欠損しているがそれは彼の価値には全く関係ないです。
わたしの手は傷だらけだが、彼につけられたものはなく、猫にやられたものです。
彼はパニクっても本気噛みは絶対しない、できたインコなのだ。
ピオヌスは丸っこくて比較的静かで大人しいといわれているインコの種類です。
代表がアケボノインコ、他にスミレインコ、ドウバネインコ、メキシコシロガシラインコ等。
メキシコシロガシラインコはこの中では陽気な方だと言われています。
メキシカンだから?
よく猫とインコがいると言うと「それってトムとジェリーじゃん」と言われるけれどネズミじゃなくて鳥ですよ~!
インコは羽が飛び散らかったり餌を飛ばしたりする故アクリルケースに入っているので猫に襲われる危険はありません。
うちの猫どんくさいからそもそもインコにやられそうだけど。
ピオヌスを選択した理由
ヨウムのアレックスはもう亡くなってしまったけれど、昔TVで博士とアレックスの会話を観てから大きなインコを買いたいという気持ちはずっとありました。
しかしヨウムレベルになると環境的にも寿命的にも難しいのです。
そう、大型インコの寿命は未知数で、70年生きるものもいるとか。
最期まで責任を持ってお世話できる自信がない。
そしてインコは見た目より声が大きく、ご近所様に迷惑をかけるわけにもいきません。
(結果的にかけてるかもしれませんが)
うちは住宅密集地にある小さな戸建てで、隣や向かいにはセキセイインコの声でも聞こえるでしょう。
実際、向かいのお宅からオカメインコの声が聞こえてきます。
色々調べまくった結果、ピオヌス(アケボノインコ属)は大人しく集合住宅でも飼いやすいとか。
そして近所のペットショップで売れ残りのメキシコシロガシラの男の子発見。
ケージやフードを揃え、我が家にメキシコシロガシラが来たのでした。
飼育環境
- ケージ:HOEI465オウム ステンレス / サイズに合わせたアクリルケース
下の網は使用せず、新聞紙を縦横に2枚敷いています。
爬虫類用UVライト設置。
- 止まり木:本人を購入した際にサービスでいただいたマンザニータの止まり木が現役。
写真の止まり木は買ってみたものの、ご覧の通り、齧り倒して落下寸前、この後交換済。
木はとにかくかじるので、ペットショップで購入したインコ使用可のものはことごとく百日紅のごとくツルツルにされてしまいます。 - フード:ラウディブッシュ メンテナンス ミニ
結構食べ物にうるさい。
「ミニ」はセキセイインコやオカメインコ向きのサイズだけど、それ以上大きなサイズだと割って散らかして遊ぶのでこのサイズで落ち着きました。
インコフードの製造元は不安定な会社が多いので、いくつかのメーカーのものを食べられるように慣らしておいた方がいい、とインコのお医者様に言われたことがあります。
うちの子の場合、ラウディとハーリーは食べられます。
- おやつ:あんまりあげると太るから控えめに、果物とひまわりの種。
1日に1度、放鳥タイムに腕に乗せてひまわりをあげています。
腕に乗らないとひまわりを貰えないシステムです。
ナッツ系のおやつも前はあげていた。
インコ用のナッツ系おやつは人間が食べても普通においしいです。 - 移動用ケージ:基本的におでかけなんざしませんが、非常時や通院が必要になったときのためにアクリルケースを作ってもらったときにアクリルで作ってもらいました。
しかしながら、通院の際は465オームごと持ってっちゃうためいまだ出番なし。
夏はアクリルケースの屋根は外し、夜間以外は留守でもエアコン稼働。
冬はアクリルケースの屋根も設置して爬虫類用のパネルヒーターをアクリルケース内の壁面に設置して、人が留守の間は部屋のエアコンは切っています。
インコは寒さに弱いイメージがありますが、うちのは暑さの方が弱い感じがします。
屋内だからそれほど寒くならないというのもあります。
鳥って暑いときって本当に暑そうでだるそうになりますよね。
ピオヌス臭について
ピオヌスの仲間、アケボノインコやスミレインコ、ドウバネインコやメキシコシロガシラインコは「ピオヌス臭」と呼ばれる独特の体臭があるといわれています。
そもそも生きているものには必ず何かしら体臭があるのかもしれませんが、ペットにも獣くさいものからいい匂いのものまで色々いますよね。
私は犬も猫もどちらも大好きなのですが、ニオイに限っていえば猫の圧勝だと思います。
そしてメキシコシロガシラインコですが、身体に鼻を近づけて嗅げば独特の体臭はあります。
少し埃っぽいような、雨が降り出した直後、地面がビショビショになる前のような。
トロピカルな雰囲気もなきにしもあらず。
1日1回、インコの飼育ケージの底に敷いてある新聞紙を換えますが、インコのいる部屋のドアを開けた瞬間「インコくさっ!」ってことはないです。
もしアケボノインコの仲間のいる部屋がインコ臭いと感じたら、多分アケボノ臭、ピオヌス臭というよりは排せつ物やフードの臭いじゃないかと思います。
気になる方は朝夕2回鳥かごの掃除をすれば、臭いはそれほど気にしなくて大丈夫なんじゃないでしょうか。
鳴き声の大きさ
我が家のメキシコシロガシラインコもやはり生理的に叫ぶのは避けられませんが、やみくもに叫ぶというよりは条件があったときに騒ぎだします。
テレビの音量が大きいとき。
外でヒヨドリやカラスがギャーギャー騒いでいるとき。
外で人間の子供が金切り声をあげているとき。
かまってほしいとき。
等々、主に午前中、テンションが上がると叫びます。
結構な音量なので、窓を開けていたりしたら慌てて閉めます。
アクリルケージに入っていて、うちの窓ガラスはペアガラスだけれど、外まで余裕で聞こえます。
アクリルケース、高いけど、お部屋の汚れ的な意味でも、騒音的な意味でも、冬の保温でも、とっても助かっています。
ピオヌスって静かなんて嘘じゃん、と思いました。
でもペットショップのオキナインコやワカケホンセイインコなんかの叫び声を聞くと、やっぱりピオヌスって大人しいのかな、と思います。
オキナインコやワカケホンセイインコはピオヌスよりもサイズは小さいけれど、声は確実に大きいです。
うちの子は叫ぶけど何十分も続くわけではないです。
何のきっかけもない日など、1日に1度も叫ばない日もあるし、年を取るにつれそういう日が増えてきました。
叫べばうるさいけれど、ちょっと寂しい気もします。
おしゃべり
すごくお喋り上手なコもいるみたいだけど、一般的にピオヌスはお喋りは得意な方ではないらしい。
うちのは雄なので雌よりはしゃべるのかもしれません。
ペットショップ生活が長かったので、他のインコが喋る日本語をまねして喋っていて、何を言っているのか基本的にはわかりませんが、発生がトリ語の時とは明らかに違うので、喋っていることは確かです。
一度ブレーカーが落ちて突然真っ暗になったとき、これ以上ないくらいはっきりと「オハヨウ!オハヨウ!」と言ったのですが、はっきりとした日本語は10年一緒に暮らしてきてその一度だけ。
あとは「バミッた」とギョーカイ用語のようなことをつぶやいたり、「タケー!タテカケタ!」とか、早口言葉のようなことをご機嫌なときに繰り返しています。
わたしが教えて覚えた言葉はゼロです。
はっきりとした発声ではないものの、セキセイインコともヨウムとも違った、カエルみたいな独特のしゃがれ声が可愛くて大好きです。
お喋りは得意ではないものの、笛の音の真似は得意で、スポーツをTVで観ているとよく笛の音がインコなのか本物なのかわからないときがあるほどです。
え?ファール?とかって。
雌雄判別
オオハナインコのように、雄と雌とで羽の色が違う、といった特徴のある種類のインコ以外は、DNA検査をしないとわからないくらい、インコの雌雄の判別は難しく、実際ペットショップで売られているインコでも雌雄がわからないものがたくさんいます。
でもうちのインコはショップにいたころからはっきりと「雄」と明記してありました。
ショップでケージから脱走して、隣のケージのドウバネインコとイチャイチャしてたから雄だってわかったそうです。
脱走癖があるからってショップではごつい南京錠で扉を固定されていましたが、うちではやわいナスカンでも脱走したことないです。
DNA検査の手間を省いたいい子です。
女好きめ。
性格
一般的にピオヌスは大人しく、おっとりしているといわれています。
もちろん個体差もあるんでしょうけれど、結構自己主張はします。
我が家のメキシコシロガシラインコはこんな感じです。
- 人間が食事していると自分も餌を食べだす。
人間が留守にしていると餌の減りが少ないので一人でもガツガツ食べてほしい。 - 掃除機をかけると水浴び開始。
スコールの雨の音に似ているらしい。
寒い時期はあまりやらない。 - 寝なさい、とカーテンをかけると地面に降りて新聞紙をかじる。
まだお前ら起きてるんだろ、俺は知ってるんだぜ、といっている。
カーテンの向こうで結構何か言っている。
寝言も結構多い。 - 新しいオモチャは1日くらい寝かせてから遊ぶ。
だって怖いじゃん。
かじり木コーンは該当しない。
キレるとき
- 撫でて欲しい。けどそこじゃない。
- 撫でて欲しい。でもお前は誰だ。
- 勝手に俺の水を交換するな。
- 俺の餌を取るな!(ケージに指を入れようとした客「そんなんいらないよ!」)
- お前のそのTシャツの色はなんだ!(ショッキングピンクの服を着た飼い主)
- お前の顔なんだそれ!(メガネをかけた飼い主)
キレると目が吊り上がってかみつきます。
年を取るにつれて、原因不明でキレることが多くなってきました。
更年期障害のようなものなのでしょうか?
めっちゃ「怒ってる」ってわかりやすい態度なので、コワかわいいですよ。
ピオヌスは飼いやすい?
ペットの飼いやすさは、犬の場合、吠え声の大きさ、お手入れ、運動量、性格、入手のしやすさ、体の丈夫さ、などでいうと思います。
犬を飼ったことがない人が「白い犬が欲しい」としたら、ウエストハイランドホワイトテリアよりはマルチーズの方が確実に飼いやすいと思います。
インコも同じ観点で見ると、ピオヌスの場合、入手のしやすさ以外はほぼ「飼いやすい」といえるんじゃないでしょうか。
もちろん犬でもインコでも個体差があることは前提ですし、適性な飼育に努めることも前提ですが、それほどうるさくなく、病気もせず、狂暴でもないのです。
入手のしやすさについても、最近はインコの専門店もありますし、そういったところではアケボノインコはたまに見かけます。
ピオヌスともうひとつ候補にしていたのはセネガルパロットだったのですが、セネガルとは縁がなかったので、これは本当に運の問題だったかもしれません。
セネガルパロット、シベリアンハスキーが大好きな私はあの目がとてもかわいいんです。
ピオヌスは、YOUTUBEとかで面白動画に登場するインコさん達みたいに芸達者ではないけれど、臆病で人見知りで内弁慶で、ひょうきんでわがままで、しみじみ味わい深いインコだと思います。
ちなみにわたしはインコを飼うのはこれが初めてです。
猫と比較するのもなんですが、インコを飼ってみていちばん大変なのは、診てくれる獣医さんを見つけること!
幸い、横浜には小鳥を診てくれる病院がいくつかありますので助かります。
インコを迎える場合、診てもらえる動物病院を調べておいた方がいいと思います。
きっと色んな動物、一緒に暮らしてみないとわからないことってたくさんあるんだろうけれど、ムツゴロウ王国みたいに敷地もないので我慢します。
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