異常気象が続き、何十年に一度という災害が頻発しています。
フードやお水などは避難グッズとして、きっとペットと暮らす方々は備えておられると思われますが、屋外で飼育しているペットについてはいかがでしょうか?
大雨や台風でも、雷さえ鳴らなければ猫は寝ているし、インコはちょっとビビりながらも通常運転。
問題は屋外(ベランダ)チーム、魚たちです。
採卵に忙しかった夏も終わりました。
我が家のベランダには金魚(玉サバ)3匹が暮らす30リットルプラ舟がひとつ、白メダカの鉢が3つあります。
台風や大雨で怖いのは水が溢れて魚が流出してしまうことです。
魚の流出で遺伝子汚染?
外来種もしくは人工的に作出された種の場合、いなくなって困るのは失う悲しみだけではなく、下手したら遺伝子汚染を招きかねないということです。
レアケースかもしれませんが、人工的に作出されたすごいネーミングの新種のメダカが流されてしまって、誰かが拾って善意からその辺の池に放してしまうと、在来の日本メダカの遺伝子汚染につながります。
だいたいの外来種は日本の環境では野生下では生きられないと思いますが、アメリカザリガニやブラックバス、タイワンリスにワカケホンセイインコなどなど、うまく適合してしまうものも結構います。
池の水ぜんぶ抜くシリーズで登場する外来種も、台風による流出ではなくて人間が放流したのがほとんどだと思いますが、嵐とともに日本中に広まったというアメリカザリガニの一例は頭の片隅にとどめておくべきかもしれません。
我が家のメダカはシロメダカですので、やはりその辺の池にいるべき存在ではありませんね。
すだれなどで雨除けをする
一番安心なのが、屋根のある場所へ移動してしまうことですね。
でも睡蓮鉢、陶器製で水を張った状態ですとかなり重いです。
プラ舟30リットルはとてもとても無理です。
しかも、我が家の環境的に室内にしか置けるスペースがなく、猫がやらかしそうです。
玄関先とか、広い軒のあるお宅はいいですね。
現実的なのは、すだれなどで雨除けのカバーをしてしまうことです。
私は風のない降雪の日、傘を広げてさしかけておきました。
風が無ければ、傘も有効だと思うのですが、台風だとしたら本体のないメリーポピンズのように飛んで行ってしまうでしょうね。
やはり、すだれをかけて紐で固定しておくのが現実的かもしれません。
ただ、すだれは出自がよくわからないので、変な薬剤がしみこんでいたら困るので、使用前に水洗いしておくようにしています。
エビはいないから大丈夫だと思うのですが、念のため。
網戸の網をかけて魚の流出を防ぐ
メダカの繁殖用に、一時的に鉢が増える夏、ゲリラ豪雨や台風のシーズンと重なります。
針子や稚魚のいる小さな鉢には、水面に網戸の網や、園芸用の鉢底網などを水面に浮かべておきます。
魚が金魚のようにあるていど大きい場合、鉢のフチに金属製のふるい(園芸用のフチがないやつ)を置いておくのもいいと思います。
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専用品もありますね。
サイズは睡蓮鉢より大きければ、それほどシビアじゃなくても大丈夫です。
だいたい観賞魚用グッズって無駄に高価ですが、こちらは園芸用のフルイと同じくらいの値段なので、園芸しない人はこっちがいいかも。
雨水が入るのを防ぐのではなく、雨水はじゃんじゃん入れちゃうけど魚は流させねーよ、という作戦です。
自然に水替えできちゃうという利点もありますが、雨が汚染されていたらと考えるとあまりよくないかも。
浮草類も、流出してよそで繁茂してしまいますので、流さないよう注意が必要です。
雑巾や軍手などの古布で排水
我が家の場合、プラ舟も睡蓮鉢もベランダ&玄関の軒下なので、一応屋根のある場所にあるわけですが、台風の強い風で吹き込んでくる大雨では太刀打ちできません。
着古したTシャツを引き裂いて鉢のフチからの排水システムを作成しました。
システムを名乗るのも恥ずかしいダサい排水システムです。
水量もだいぶ減らしておきました。
わかりやすいように多めに垂らしてますが、ほんとはもう少し睡蓮鉢のフチの高さと同じ位置まで上げています。
布を睡蓮鉢のフチに置いてやると、毛細現象が水が流出する際のガイドとなり、そこから流れてくれるので、睡蓮鉢やプラ舟から自由に一気に溢れだすのを防止します。
ちなみに水槽側に垂らす布をあまり多く浸してしまうと水量が減り過ぎちゃうのでお気をつけください。(経験者です)
布はどんなものがいいでしょうか?
洗濯済のものだと、柔軟剤成分がしみ出しちゃうんじゃないかと心配でしたが、物理的に流されるよりはましだ!と急遽設置しました。
スポンジ、軍手などでもいいんですが、意外と必要なときに限ってないんですよね。
この排水システムのおかげで、台風通過後も全員の無事を確認できました。
DIYでオーバーフロー用の穴をあける
DIYがお好きで、工具なんかが揃っている人は、自分でプラ舟に小細工してる人も多いみたいですね。
陶器製の睡蓮鉢はちょっと無理ですが、プラ舟は自由度が高いと思います。
穴をあけ、パイプで排水させる仕組みで、スポンジやフィルターをかませれば、小さなメダカなんかも安心ですね。
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最初からオーバーフローシステムが搭載されている鉢を使うという手も。
鉢の脇に穴が開いていて、スポンジを通して滲みださせるというシステム。
ベランダに嬉しい軽さと温度変化に強い発砲スチロール製だし、メダカ飼育容器もどんどん進化しています。
雨水の流入は水質を悪化させる?
多分大気中に含まれる化学物質が雨水にも含まれているのだと思いますが、我が家では特に気にしていません。
普段から、軒下でもそれなりに雨水が入りこみ、強い雨の後はプラ舟や睡蓮鉢の水量が増えます。
増えたらシュコシュコ…クリーナーポンプやスポイトで底の方から糞などのごみを吸い出します。
プラ舟は玉サバ(金魚)が入っていますので外部フィルターも使っていますが、基本的にこんなルーティーンで簡単にきれいな状態をキープできます。
関係ないですが、このシュコシュコにもしつこくまとわりついてくる玉サバは超ジャマで超かわいいです。
で、この雨水の流入問題ですが、メダカは卵を産みますし、玉サバも元気なので水質には特に問題なさそうです。
逆に言えば金魚が死ぬような雨水なら、農作物を経由して少なからず人間にも影響が出るかもしれません。
エビみたいな水質に敏感なものは我が家では飼育していませんので、そういったものがいる場合また違ってくるのかもしれません。
水の中の台風の影響は?
いよいよ雨風が強くなってきたとき、大概の方が雨戸がついている窓の場合は雨戸を閉めると思います。
しかし雨戸を閉めてしまうと外の金魚やメダカの様子が見えません!
子供の頃、高台に住んでいたとき、台風で飛んできた折れた木の枝でベランダの窓ガラスが割れ、雨風の中段ボールとガムテープで補修したのを手伝ったんだか邪魔したんだか、の経験が恐怖体験として記憶に残っています。
ガラスが割れて飛散したら悲惨なのでカーテンだけでもしておきます。
そして時々カーテンの隙間から金魚やメダカ達の様子を覗きます。
排水システムは機能しているか、メンバーは全員揃っているか。
その度、人間の姿を認めた玉サバ3匹は隊列を組んでクレクレダンスをしています。
こんな嵐でも、たった30リットルの水量でも、水の中はいつも通りなのですか?
いや、非常事態でもお腹は空くものなんでしょう。
玉サバの逞しさに感心しました。
屋外での魚の飼育は気候の影響をもろに受けるので台風や雪のときなど心配が尽きません。
しかしメダカの子の生存率は屋外の方が圧倒的にいいですし、魚たちが太陽の光を浴びていきいきと泳ぐ姿はいいものです。
お世話をする人間も日光浴できるという副産物すらあります。
台風や大雨の備えをしっかりしておけば、魚の屋外飼育はいいことだらけです。