5月22日、千葉県館山市の沖合でメガマウス(深海ザメの一種)が定置網にかかりました。
生きて捕獲されるのは珍しいそうで、わたしも「鴨川シーワールド」あたりで(千葉の水族館それしか知らない)公開されるならぜひ見てみたいと思っていたのですが、翌日死んでしまったそうで。
深海の生物は難しいんですね。
メガマウスザメの生態

メガマウスは大きな口でプランクトンを食べる
NHKスペシャル「ディープ・オーシャン」観ましたか?
ダイオウイカ編がものすごく面白かったので、このシリーズは欠かせません。
「ディープ・オーシャン」では世界中の科学者がメガマウスを追い求めていましたが、結局灯台下暗し、日本近海で見つかったのでした。
メガマウスザメは、ネズミザメ目メガマウスザメ科に属しています。
よく「ネズミなの?サメなの?」とかいいますが、英名がMegamouthなので、見た目の通りの大きな口のことをいっているのでしょう、ネズミザメ目っていうのがまぎらわしいですが。
この特徴的な大きく開く口で、プランクトンを食べています。
この種類自体が発見されたのが1976年と比較的最近のこと。
世界でも50例程度しか目撃例がないとか聞いたことがありますので、かなりレアな存在なのでしょう。
原始的なサメの仲間で、個体数も少なく、どうやって繁殖しているかもよくわからないというのに、日本近海では比較的多く定置網にかかっている印象があります。
遠い昔から姿を変えずにこんなに大きな生き物が海の中で静かに種を繋いできたのかと思うと怖いようなワクワクするような不思議な気持ちになりますね。
まだ人間が知らない世界が深海にあるのかもしれません。
ちなみにメガマウスは美味しくないそうです。
サメなのにブリみたいなルックスで可愛いのですが、ブリの方が美味しいみたいですね!
そして。
メガマウスの出現は、リュウグウノツカイ以上に地震との関わりがあるのではないかといわれています。
メガマウスのニュースと地震発生
メガマウスザメの生態そのものがまだよくわかっていないところで、地震との関わりに科学的根拠などございません。
なので、ちまちまと手動で調べてみました。
定置網にかかった日と地震発生日
- 2003年8月7日御前崎→9/20千葉M5.8 9/26十勝沖M5.8
- 2005年1月23日三重→2/16茨城南部M5.4 3/20福岡県西方沖M7.0
- 2006年5月(日付不明)湯河原→6/12大分M6.2
- 2007年6月7日東伊豆→7/16中越地震M6.8
- 2007年7月9日茨城沖→同上
- 2011年1月14日尾鷲→3/11東北太平洋沖M9.0
- 2014年4月14日清水→なし
- 2014年12月24日伊豆→なし
- 2016年4月18日尾鷲→4/19熊本M5.5 4/29大分M4.5 5/16茨城県南部M5.5 6/16内浦湾M5.3
- 2017年5月22日館山 5月26日尾鷲
→→6/25長野県南部M5.7 7/1胆振地方中東部M5.3 7/2阿蘇M4.5 7/11鹿児島湾M5.2
※2000年以降の情報のみ
※余震は含めません
メガマウスと地震は関連あり?
メガマウスが上がってから2か月以内の震度5程度の地震は結構起きていますね。
メガマウスの定置網の場所と震源が離れていたとしても、地球規模で言うとたいした距離ではないので何ら関連があっても不思議ではありません。
しかしメガマウス、タウンニュースレベルのニュースサイトを見ていると、全国ニュースで知られているよりもずっとたくさん網にかかっていることがわかりました。
探し回っていたNHKスペシャルはなんだったんだ?なんて思いますが、彼らが生きて泳いでいる様子をカメラに収めたかったんですよね。
それにしても定置網にかかった系のローカルニュースを全部拾うのは無理です。
そして地震列島日本ですので、メガマウスが定置網にかかっていないからといって安心かといえばそうではないですね!
さいごに
謎に満ちた深海ザメ、メガマウスザメ。
彼らにもきっと地震活動に敏感なのと鈍感なのがいるのでしょう。
この顔を見たら110番!的な感じで、メガマウスが上がったニュースを見たら備蓄品の確認をするとか、避難訓練してみるとか、そんな風にメガマウスと付き合ってみてはいかがでしょう。
備えあれば憂いなし。
もっと深い場所に暮らす魚の話