我が家の庭木、シマトネリコは厳正なる審査の結果を経て選んだ木です。
落葉樹は落ち葉の掃除が大変だし、虫だらけになったら困るし、あっという間に巨大化して家を飲み込んだら困るし。
で、シマトネリコ、虫が付きにくいというので選んだ樹木ですが、夏になるとどこからともなく誰かがやってきて卵を産むらしく、木の下に黒い糞が落ちています。
目次
シマトネリコはシンボルツリー向き?
我が家は庭なんてものはありませんが、コンクリートだけなのも無機質で寂しいので、カーポートの一角の外構部分に土を入れる箇所を残してもらいました。
1本くらいなら木を植えるスペースもありそう、ってことでシマトネリコ。
- 落葉しない
- 虫がつきにくい
- 成長が遅い
これらの理由で選んだシマトネリコですが、実際は
- そこそこ落葉する(春頃、生理的落葉?年中掃き掃除が必要なほどではない)
- そこそこ虫がつく(夏季に虫の糞が落ちる程度:クチナシほどではない)
- そこそこ成長する(8年で3倍くらい?10年で屋根に届きそう)
あ、あれ?
葉は暑苦しくない様子ですてきだし、夏は実際涼しい木陰を提供してくれて非常に気に入っています。
台風の前には風を逃がすよう、大幅にやりすぎって位剪定しますが、枝が折れて飛んでったってこともないです。
飛んでっちゃってたら知りようがないけれど、折れたあともないし、けっこうよくしなる枝をしています。
住宅街なのにたまに野鳥が羽を休めに来たりして、私も猫も大興奮しています。
成長が早いものよりは成長が遅いのかもしれませんが、結構大きく育つので、最初は小さいものを購入した方がいいと思います。小さい方が安いし!
シマトネリコのイモムシの正体
我が家のシマトネリコにつく緑色の芋虫。
結構大きいのでたくさん食べてたくさん出します。
食べるだけならいいのですが、この出すものが結構な存在感なのです。
調べてみると、トビイロスズメというスズメガの幼虫のようです。
トビイロスズメじゃないのですが、スズメガの成虫はこんな感じで、結構かわいいです。
モフモフしてて、お目目がぱっちりなのです。
なので、手が届く範囲で肉眼でもし見つけられたら、生け捕りにして裏側の植え込みに移動してもらっています。
そこに彼らの好む草木があるかは不明ですが。
シマトネリコにカメムシが産卵
急にカメムシがシマトネリコに産卵しました。
カメムシって大量発生の年とそうでない年があるようですが、我が家では植えて12年ほどたって初めてです。
でも、この卵、何の気なしに剪定した枝を片付けているときに見つけたので、今まで気づかなかっただけなのかも。
カメムシってタマゴからいきなりカメムシが発生するのですね。
写真右側に小さくて黒いチビカメムシがいっぱい写っています。
幼虫にならないから、さっさとどこかへ移動してしまうのでしょうね。
この写真を撮影したあと、しばらくしてみてみたら全員いなくなっていました。
特にシマトネリコにも人間にも実害はなかったです。
シマトネリコのオルトラン効果
結構大きくなったシマトネリコでの、肉眼による芋虫の発見はなかなか困難です。
なので、スズメガには悪いけれど、定期的に株元にオルトランの粉末を撒いていました。
オルトランは野菜にも使用できる農薬ではありますが、散布した後はダンゴムシやアリの死骸を見ます。
オルトラン成分を吸い上げた植物の樹液を食べた虫のみに効果があるのかと思っていたのですが、なぜでしょう。
通りすがりの虫を駆除するのってどうなのか。
外にはメダカもいますし、大きなカエルも住み着いています。
オルトランを食べた虫をヤモリが食べたら?
考え出すと罪悪感が湧いてきます。
でも、株元に撒くだけで効き目は十分、水で希釈したりする手間のない顆粒タイプは特に、手軽に使用できて重宝しますので常備しております。
ちなみに、オルトランの効果はそれほど長続きしないように感じますので、効果が薄れる前に定期的に散布したほうがよろしいかと思います。
あと、撒いたあとの臭いがかなりきついです。
アシナガバチによるアゲハ幼虫駆除
夏の始まりごろ、赤くなりだしたミニトマトを物色していたら、アシナガバチがやってきました。
周りは住宅街ですが、こんなところまで巡回に来てくれるのです。
そういえば、地植えして定着したスーパー出身のセリに毎年アゲハチョウが産卵し、その幼虫たちはすごい勢いでセリを食い尽くしますが、大きくなる前にいつのまにかいなくなっていることに気づきました。
夏のセリは固くて美味しくないので人間は食べません。
アゲハチョウの幼虫に献上していたのですが、食い散らかされていたセリがいつの間にかまた茂っているので不思議に思っていると、アシナガバチが低空で巡回しており、ああ、彼らに連れていかれてしまったのか、と合点がいったのでした。
スーパーのセリの植え方
セリって根っこ付きで売られていると思いますが、上の部分を美味しくいただいたら下の部分を水栽培します。
そうです、豆苗と同じ塩梅です。
イチゴやお豆腐の空きパックとかに1~2cm水を張り(深すぎると腐りやすくなります)、毎日お水を取り替えるので、台所に置いておくと水交換が楽です。
根っこが十分育ったら、定着させたい土に植えるだけ!
プランターでも、花壇でも、畑でもOK!
最初のうちは毎日水やりして、水っぽい環境にしておきます。
プランターだとその後もマメに水やりした方がいいと思いますが、地植えの場合は雨任せでも大丈夫でした。
通りすがりのおじさんに「これ、セリ?水場じゃないのに育つんだ!」と聞かれたことがありますが、育ちました。
野生のセリは田んぼの畔とか水っぽい場所に生えていますので、水耕栽培でもいけるでしょう。
セリアでもダイソーでも百均に行って、適当なゴミ箱とサイズの合うプラかご、バーミキュライトと不織布、セームタオルを買ってくれば1000円以下で始められます。
この水耕栽培、お部屋の中でやれば虫もつきません。
水菜なんかの葉物野菜でやると便利です。
(水菜はスーパー出身じゃなくて、園芸店で種を購入しました。)
ちなみに、水耕栽培は百均で十分楽しめますし収穫できますが、見た目がアレなので、インテリアにこだわりのある方はキットを使うとお洒落で美味しいという素敵な生活ができますね!
葉物野菜を育てていて、天候の関係で価格が高騰したとき、スーパーで普段の3倍位の値段でうちで栽培している野菜が売られていると、「勝った!!」という謎の優越感に浸ることができますのでお勧めです!
アシナガバチによる害虫駆除
アシナガバチの偵察は非常に執拗です。
セリの畑の隅々まで、シマトネリコの枝と枝の間まで入り込んで隅々まで、ものすごくあちこちを丁寧に探しています。
一日数回巡回してくるのですが、同じ個体かどうかはわかりません。
基本的に朝から夕方までの明るい間に巡回し、獲物を見つけると肉団子にして巣に持ち帰ります。
たまにこの肉団子を落としていくのですが、芋虫だった何かをこねくりまわして作成したものなので、あんまり落とさないでほしいです。
巣ができた!アシナガバチと共存?
アシナガバチをよく見かけるなぁ、と思っていたら、お隣のお宅の玄関先に巣ができたらしく、通り道なので駆除したとのこと。
他人事みたいに聞いていたら、我が家のベランダにもあるじゃないですか!

物件その1

物件その2
洗濯物を干したりする場所とは離れている箇所なので、駆除しないで共存することにしました。
昼間はハチもアクティブなので、夕方にときどき観察していると、物件その2が空き家になっていました。
最初は女王バチがひとりで巣を作るのですが、途中で天敵に食べられちゃったりしてちゃんと巣として機能するようになるのはほんの一部なんだそうです。
空き家になってしまった物件2を見るとちょっと切なくなります。
ツバメの鳴き声が賑やかですので、狩られてしまったのかもしれません。
物件1はよくもまあそんなところに、という支柱ハウスですが、こちらはハチの仲間が増えていたので大丈夫そうです。
ていうか私が大丈夫なのかって話なのですが。
基本、スズメバチほどの攻撃性はなく、子育て中に巣に近づきすぎなければ大丈夫らしいので、気をつけつつ、シマトネリコの害虫を食べてもらって、多分セリのアゲハも食べちゃうけど、元気に子育てしてもらいたいものです。
虫の駆除は虫に任せたい
普通の住宅街ですが、カエルやサワガニがすぐ家の裏におり、ヤモリが住み着き、巡回するアシナガバチに害虫駆除をお願いできる環境はありがたいものです。
田舎を出てきてからコウモリなんて見たことない、という同僚がいましたが、夕刻、退社するとき、社屋を出ると、ちょっと視線を上げればコウモリだらけなのにどこ見てるの?
上を見て下を見て、観察してみれば身近なところにいろいろな生物がいます。
アシナガバチの巡回と入れ違いにクロアゲハが来たりすると微妙な気持ちになりますが、アゲハの幼虫はともかく、得体の知れない葉巻みたいなイモムシにはあまり遭遇したくないので、アシナガバチやアシダカグモが正義の味方に見えて仕方ありません。
室内に出現する正義の味方、ハエトリグモはしばしば猫に喰われてしまいますので、捕まえて外に逃がしていますが、近所の奥様に殺虫剤かけられてしまわないか心配です。
1年中グリーンを保ち、特に夏は涼し気な木陰を提供してくれるシマトネリコ。
窓から外を見たとき、緑があるとほっとします。
そこに緑の芋虫がいるとぎょっとします。
アシナガバチと仲良くやっていきたいものです。