久しぶりにうちの愛猫をシャンプーしました。
本気噛みされました。
私の手の骨に猫の牙が当たる感覚がありました。
翌日から通院と治療が始まりました。
猫に咬まれたら何科を受診する?
普段から猫に咬まれ慣れている私でも、尋常じゃない痛み、痺れ。
左手に全く力が入らず、床に落ちたペンを拾うことすらできません。
咬まれたのは日曜だったので、月曜に受診することにしました。
さて何科?
動物咬傷の治療は、傷口を切開するかもしれない。
だから外科的処置をできる、皮膚科か、整形外科か、形成外科。
というわけで、整形外科と形成外科を兼ねている個人医院を受診しました。
初日は、傷をイソジンで消毒し、ガーゼを当てて処置してもらいました。
お医者様が「三種混合ワクチンとかしてる?」と仰るので、猫のことかと思いきや私のことでした。
要は破傷風のワクチンをしているかどうか。
お母さんに聞かないとわかんない、と小学生のような返事をしそうになりましたが、私の返事を待つ前に、ぽかんとした様子を見た先生が「念のためやっとこうか」と予想外の破傷風ワクチンの筋肉注射。
四十肩をやったときにステロイドだのヒアルロン酸だの筋肉注射していたおかげか、あまり痛みは感じませんでした。
コツは力を抜くことです!
破傷風ワクチン打ったから未開のジャングルに行っても大丈夫なんですかね?と聞いたら、数か月しか持たないとか。なーんだ。
その日は、抗生物質と鎮痛剤、胃薬を処方されました。
咬まれた左手は、赤ちゃんの手みたいに腫れていました。
猫の咬傷治療のドレナージ
それからは面倒だけど毎日通院です。
1日目は消毒してガーゼを当てただけだった傷口でしたが、翌日は消毒した後に滅菌したガーゼのような繊維を割いて糸状にしたものを、傷口にぎゅうぎゅう押し込まれました。
写真はガーゼをぎゅうぎゅうに詰め込まれた状態です。
こんなに入るのか?と思うのですが、ちゃんと入るのです。
この治療はなかなか痛い!
ドレーンとかドレナージとかいう治療法で、場合によっては切開するらしいので、私は切開されなかっただけマシなんだと思います。
3日目も4日目も、治療は毎回消毒&ガーゼ交換の繰り返しです。
お医者様が糸をほじくり出して交換します。
写真をよくみると、ぴょろっと糸が出ているのが見えますが、この糸をガイドに引っ張り出します。
猫の牙は細く、傷が深くなりがちで、深い傷口の奥の方が化膿したまま傷の表面の方が閉じてしまうといけないから、わざと傷が閉じないような処置をするんだとか。
抗生物質の経口投与だけじゃ猫の毒(?)には太刀打ちできないのですね。
お医者さま曰く「ヒトに咬まれた傷が一番やばい」と仰っていましたが、確かに、人畜共通伝染病どころの話じゃなく、ありとあらゆる病気がうつりそうですもんね!
私も、いざとなったら咬みつこうと思います。
猫の咬傷治療の過程
治療を続けていくと、だんだん傷が浅くなり、ガーゼが入らなくなってきます。
中の肉が盛り上がってくるのです。
毎日通院してガーゼの交換から、受傷後1週間後にはガーゼ交換が隔日に。
飲み薬は抗生剤と胃薬のみ。
傷口を覆っている絆創膏は、通院が隔日になると病院で貼ってもらったものを次の通院まで持たせるのが結構たいへん。
ふやけて剥がれてきちゃうのです。
水仕事やお風呂のときなど、左手だけ濡らしたくないので、昔骨折したときのようにスーパーのビニール袋をかぶせてヘアゴムでとめてたのですが、ガサガサうるさいうえに作業性はゼロです。
ゴム手袋をしてヘアゴムでとめたらまぁまぁでしたが、やっぱりいつも通りにはいきません。
お医者様に尋ねてみると、自分でバンソウコウ交換してもいいといわれたので、防水のやつを買ってきたら世界が変わるくらい過ごしやすい。
なんせ防水なので、ビニール袋もゴム手袋もなしで何でもできちゃうのです。
ストレスが一気になくなりました。
受傷6日後にはスキーに行っちゃったけど、防水絆創膏の上からグローブをして、特に問題もありませんでした。
ガーゼが入らなくなったら、消毒だけきちんとして傷は絆創膏でカバーして、通院は卒業。
傷が完治した!絆創膏がとれた!という瞬間より、「もうガーゼ突っ込まれないんだ!」という瞬間が何よりハッピーでした。
気合と根性で耐えた治療でした。
猫に咬まれた傷の1年後
猫に咬まれて治療してから1年経過後の手の写真です。
こうして見ると、治療中は手全体が腫れていたのがよくわかります。
40代なので、痕が残るのは間違いないのですが、思っていたよりはきれいかも。
通院治療が終わり、傷が乾いて日常生活に全く支障がなくなってからもケロイド状の傷は
少しずつですが薄くなっています。
完全になくなりはしないだろうけど、手のモデルではないのでこれくらいで十分かな。
こんなことになっちゃった原因となった犯人(猫)。
知らない犬や猫なら迷わないかもしれませんが、愛犬愛猫だと室内飼いだし大丈夫でしょ、と思うかもしれませんが、本気噛みされたら病院へ行った方がいいですよ。受付の女性や、薬局の薬剤師さんとかにニコニコ顔ですんごい話しかけられます。笑いごとじゃないんだけどね!