徳島県で、全国初となる「災害時ペット救護・モデル図上訓練」が行われました。
南海トラフ巨大地震を想定して、四国各県から県、市町村、獣医師会、ペット関係団体等が参加して、広域連携と、支援・受援体制の整備をテーマに行われ、物流拠点の位置などの課題が浮き上がってきたようです。
いまやペットの数は15歳以下の子供の数よりも多いと言われています。
災害が起きたとき、ペットはどうしたらいいのか、全ての飼い主さんが日ごろから認識しておくべきことなのかもしれません。
目次
過去の被災地でのペット救護状況
実際に過去に起きた災害時のペットの救護状況はどうだったのでしょうか。
東日本大震災の場合、
3月11日に地震発生、
3月14日には緊急災害時動物救援本部が立ち上がりました。
3月18日には、仙台の拠点に救援物資としてペットフード搬送開始、
同日に遠方への避難者のペットの受け入れ先の紹介が始まりました。
熊本地震はどうでしょうか。
4月16日熊本県熊本地方を中心とする地震が発生(本震) 。
4月16日、17日 福岡県及び佐賀県がペット用支援物資を搬送 。
九州・山口9県災害時愛護動物救護応援協定というものがあり、
とても速い対応がされています。
熊本地震の方が後に起きていますので、協定の準備等が行き届いたのかもしれません。
救護のタイミングが早いと感じるか遅いと感じるかは人によって違うかもしれませんが、どちらにせよ最初の数日間は救援物資が届かないかもしれないことを念頭に置いておかなければなりません。
災害時に困らないために飼い主さんが普段からしておくべきこと
住まいの防災対策とペット用品の備蓄
自宅の防災対策は基本ですね。
もちろん飼い主さん自身の身を守ることにもなります。
倒れにくい家具の配置、家具の固定をしておきましょう。
家が無事ならば自宅避難という方法がとれます。
ペットにとっては、避難所で暮らすよりも快適なことは間違いないでしょう。
我が家は木造なので、鉄筋にするか、揺れた瞬間に宙に浮く家にしたいのですが、宝くじに当選しないと無理そうなので、地味に対策しています。
災害時、ペット用品は人間用よりもより手に入りにくいです。
人間社会ですので、人間優先なのは仕方がないことですし、動物を保護できるのは動物じゃなくて人間ですので、やっぱり人間優先なのは仕方がないです。
ペットフードやトイレグッズ等は普段から余分に用意しておきましょう。
特に持病のあるペットは薬や療法食が必要ですが、入手は困難になることが予想されますので備えておきたいですね。
ペット用トイレシーツやネコ砂は、たくさん用意しておけば人間も使用できます。
フードよりは管理が易しく、屋外の物置などにも備蓄できるので多く用意しておいて損はない感じです。
人間用非常用トイレは高価ですので、ペット用がたくさんあると何となく精神的に安心できる貧乏性な飼い主です。
すぐに取り出せる場所にケージを用意しておきましょう。
いざとなったらペットをつかまえてすぐケージに入れられるよう。
近所の避難所や避難ルートの確認もしておきたいですね。
ペットをストレスに強い子に育てましょう
ペットの身体を健康な状態にしておくのと同時に、メンタルも健康な状態にしておけば、
災害時、避難時のストレスに強くなります。
ケージに入れられるとパニック状態になったり、知らない人がいると吠え続けたり、なんてことになると周りの迷惑もさることながら、ペット本人が不幸です。
普段から色々な環境に慣らしておきたいですね。
もちろん、基本的なことができていること前提です。
不妊手術やワクチン接種、トイレのしつけ、無駄吠えさせない等、これらは災害時じゃなくても大切なマナーです。
飼い主さん情報を明確に
逃げたインコが住所と名前を喋った!なんてニュースを聞きますが、犬猫には無理ですし、
うちのインコも無理です。
災害時には迷子のペットが多く発生します。
首輪、迷子札やマイクロチップで飼い主さんがすぐわかるとペットと再会するチャンスが増えますね。
我が家のネコは首輪もマイクロチップもしていないのでひとつの課題です。
ペットとの同行避難について
ペットが飼い主と離れると色々な問題が起こります。
東日本大震災では野生化したペットが問題になりました。
国としては、ペットと飼い主さんが一緒に避難する「同行避難」を推奨していますが、避難先の自治体によってはペットの受け入れ体制に差があるようです。
自治体の情報を調べるしかありませんが、基本はペットと飼い主さんは一緒に避難する流れのようです。
避難所で起きたペットのトラブル
東日本大震災の際、自治体に行ったアンケートがありました。
避難所で起きた一番多いトラブルは、ペットの鳴き声、臭いに対するものでした。
寝ている避難者の間を放し飼いのペットが歩き回っていた、子供に危害を加えそうで怖い、
ノミが発生した、等の回答があったようですが、どれも飼い主の意識で防げそうです。
アレルギーの方もいるでしょうし、人とペットとのスペースを分けるのが一番いいのかもしれませんが、環境によっては難しいかもしれません。
災害にあったとき、ペットのために、我々ができること。
普段の生活の中で行えることは多いです。
普段からきちんとしたしつけ、健康状態の維持、等をしていれば災害に備えることはそれほど難しいことではないのかもしれません。
国や自治体の支援について確認しておくことはとても大切なことです。
同時に、自分のペットがもし避難所で生活することになったら、と想像して、必要なもの、必要なしつけ、確認しておきたいですね。