避暑のため、長野のペンションへ行ってきました。
夏でも涼しい高原の、バブルの時代に建てられた大きなログハウスで、なるほどバブルの時代だけにお金がかかっている感じがします。
ところがそのログハウス、軒下にところどころ小さな穴が開いているのです。
オーナー曰く、「キツツキがねぇ・・・」とのこと。
横浜でも公園に行くと小さなキツツキ、たぶんコゲラでしょうか、を見かけることはありますが、家屋への被害は聞いたことがありません。
長野のログハウスは雪の降る地域ですので、穴をあけておくのはあまり好ましくはないらしく(当たり前?)、オーナーは火災保険のオプションで直すと言っていました。
火災保険のオプション?
キツツキ特約的なものがあるのでしょうか?
キツツキ被害には火災保険のキツツキ特約?
キツツキによる被害には、火災保険の「不測かつ突発的な事故を補償する特約」というものでカバーできるそうです。
火事以外の予想できない突発的な事故ってやつにキツツキ被害が含まれるのだとか。
保険料はその分多く支払うことになりますが、これからキツツキの多い地域に別荘やペンションを建てる方は検討してもいいかもしれません。
5年更新の地震保険ではなく、10年とか長期で更新の火災保険のほうのオプションで、後からオプションだけを追加するのが難しいと思われますので、火災保険加入のタイミングに注意が必要です。
「不測かつ突発的な事故を補償する特約」を追加するためだけに保険の掛け替え・・・というのも、修理や対策にかかる費用との比較してどうか、といった感じでしょうかね。
サイディング、金属板・鉄板にする
建物の外壁を物理的につつけなくしてしまおうという作戦。
デザイン的に、「ザ・木!」というデザインの素朴なログハウスの雰囲気は少し妥協しなければいけなくなりますが、サイディングや鉄板はキツツキもつつかないようです。
キツツキのためだけに別荘やマンションの外観を大幅に変更するというのもなかなか難しいかもしれませんが。
素朴で骨太な感じのログハウスと、モダンでスマートな感じのサイディングでは、どちらもおしゃれだけれども方向性が真逆です。
ただ、最近の別荘などに使われるログハウスはモダンでスマートなものも多いので、鉄板やサイディングも馴染み、違和感もないお洒落な感じに仕上がっているお家もありますね。
一番外側にくる外壁のひとつ内側に鉄板を仕込むといいのですが、これは大掛かりな工事が必要となりますね。
外壁の色が派手な色(ピンクとか)だと被害が防げるという噂もありますが、ピンク色のログハウス・・・あまり現実的じゃないかもしれません。
フクロウやカラスの人形を設置
マンションのベランダでハトやカラスの対策をしたり、畑に案山子を立てたりするのと同じ考え方ですね。
光を反射してキラキラするCDをつるしておくとキツツキも警戒しますが、慣れてしまうものもいるとか。
フクロウやカラスなど、キツツキが嫌いそうなものの人形も同様に、慣れてしまうこともあるようですが、もし慣れてきて近づいてくるようになったら、いくつか用意したものをランダムに交換してみたらどうでしょうか。
人の人形、すなわち案山子をローテーションんに加えてもよさそうです。
キツツキ対策だけでなく、対人間の防犯対策も兼ねられるかもしれませんね。
テグス・網を張る
足場を立てて設置しなくてはならないのでそれなりの費用がかかることと、網の間からキツツキが侵入することもなきにしもあらず、しかしかなり効果はあるみたい。
細かい編み目の、見た目にあまり響かないものも軽井沢あたりのおしゃれな別荘地では使われているようです。
実際、ネット上で施行例も見れますが、プロが施すだけあって、イメージしたテグス感や網感は感じられず、いい感じですよ。
音・超音波を出す
動物除けの音や超音波を出してくれる製品はたくさん市販されています。
外部に電源がなくても使える、ソーラー充電のものなど。
一般には猫やネズミ、カラスなどを遠ざける目的で使用されることが多い商品かもしれませんが、キツツキにも効果があるという人もいますね。
静かなロケーションでのこと、室内に大きな柱時計があって、1時間ごとに音がなっているお家はキツツキ被害に遭ったことがない、なんて話も。
別荘の場合、いつもそこに住んでいるわけではないので電源を入れっぱなしにするモノについてはちょっと考えてしまうこともあるかもしれませんが、ソーラー電池で屋外での使用を前提に作られたものなら使いやすいのかもしれません。
キツツキはキツツキというくらいですから、そこに木があればつついちゃうものなんでしょうし、森の中で聞くキツツキが木をつつく音はなかなか癒されるのですが、つつかれた木に住んでいる住人からしたら、(この場合虫じゃなくて人ですね)穴が開けば湿気が入ってカビが生えるわ、動物が入ってくれば糞もするだろうし、そうしたら害虫も増えるだろうし、何もいいことがありません。
安らげるはずのお家の中で、四六時中キツツキのことばかり考えて過ごすのもあまり健全ではないかもしれませんし、「キツツキ全滅すればいいのに」なんて考え方も健全とは言えません。
幸い我々のお世話になっているペンションのオーナーはそこまで思い詰めてもいないようで、それは保険のキツツキ特約に入っていたからかもしれません。
ちなみに私は保険屋ではありません。