お出かけちゅう、ハイウェイオアシスに寄りましたら、ツバメが飛び交っておりました。
周りを見ると、なるほどツバメの巣があちこちにあります。
公共施設ってそれぞれ「絶対に営巣させない派」と、「あたたかく見守ってあげてください派」が分かれますが、千葉県内のこのハイウェイオアシスは後者らしく、施設の扉も場所によっては「ツバメのために開放しておいてください」と張り紙してありました。
ちなみにツバメはあえて人間の近くに営巣しているので、もしカラスや猫がツバメの巣に危険を及ぼそうとしていたら「ゴルァ!」してあげるのが礼儀です。
ツバメのヒナは1日300食!
頭上では大きなお口がかわいらしいツバメのヒナたちが親を待っています。
っていうか、親の運んでくる餌を待っています。
皆同じ方向を見ているのは、そちらに大人のツバメたちがたくさん飛び交っているからです。
親が飛んでくるとすごい勢いでジャージャー鳴きながらおねだりしていました。
真ん中の1羽なんてものすごく伸びあがっておねだりするもんだから、落ちるんじゃないかとひやひやします。
ツバメの餌はハエやらトンボやらの空を飛んでいる虫です。
朝から晩までの間に親鳥がヒナに給餌する回数は1日300回ほど、最高記録639回ですって!
お父さんお母さん大忙しです。
卵が孵ってから20日ほどで巣立つそうですから、1日300回のお食事も納得です。
これを4月ごろから7月ころまでの間に2回こなす方々もいらっしゃるそうですから、ハードワークです。
やはり虫を絶滅させてはいけません。
ところでツバメの巣は泥と枯草と唾液でできているそうですが、
唾液ときいてもあまり汚い感じはしませんです。
イワツバメの巣なんて食べるんでしょう?
がんばれ!ツバメのヒナの最後の1羽
お隣のお宅では、1羽だけ残されたヒナが羽ばたいたり伸びをしたり巣立ちの準備に余念がありませんでした。
最後の1羽に出会ったのは初めてです。
ツバメのヒナは巣立っても1週間くらいは元の巣に戻って寝るそうですので、夜には他の兄弟たちも戻ってくるのかもしれません。
末っ子がんばれ。
末っ子の両親が入れ替わり立ち代わり周囲を飛び回り、エサを与えては近くにとまってヒナを促しているようにも見えます。
今なら落ちてもわたしが空中でキャッチしてあげるよ、なんて言いながら眺めていました。
責任重大なことを軽々しく言いましたが、幸いこの子はわたしが見ている間に飛び立つことはありませんでした。
ツバメ的に早くしなさい、禁句なのか
そもそもエレベーターの「閉」ボタンを押した後に階数ボタンを押す人が同乗しているだけでイライラするせっかちな人間です。
先に「閉」ボタンを押して、ドアが閉じている間に階数ボタン押せばいいじゃん!
「ゾウの時間、ネズミの時間」という本が以前話題になりましたが、心拍数や呼吸数が違うのだから流れている時間も違うというお話、同じような心拍数で呼吸数ですけどデニーズで注文に20分も迷う人とは流れている時間が同じとは思えません。
ツバメのヒナは流れるツバメ時間の中で自分の最適なタイミングで飛び立ち、10月ごろからの長い海外旅行へ元気に挑んで欲しいものです。
猫が「ドアを開けてくれ」というので、キャットドアはついているけれど、はいはい、と開けてやります。
開けてやるとすぐ出ていくこともあるし、ずっと悩んでいることもあります。
せっかちな人間時間では「どうすんの、はやくしてよ」と言いたくもなりますが、猫には猫の時間が流れており、人間よりずっと早い速度で猫生を駆け抜けていってしまうわけですから、できる限り彼女が猫生を猫時間でニャンジョイしてほしい。
「早くしなさい!!」とか怒鳴ることもなく(いや、ツバメ語で怒鳴ってたりして)ただそばにいて必要なものは与えながら見守るツバメの親はすばらしい!と、母親にトビヒのかさぶたをはがれる前に剥かれ再び病院送りになった娘は思います。
せっかちなのは遺伝です。