アルダブラゾウガメのアブーが無事発見されました。
園長さん曰く、いなくなったときよりたくましくなったとか。
やっぱりこの園長さん、ちょっとおとぼけモードというかなんというか・・・。
アブーは草食のゾウガメだったこと、爬虫類は比較的食べない時間が長くても大丈夫なこと、季節は夏だったこと、
などから衰弱せずにいられたんでしょうね。
無事の帰還となりましたが、それにしても動物園から100メートルとかの距離、2度に渡って捜索した場所だとか言っていましたが、本当にちゃんと捜索していたのか、疑いたくなります。
やはり「段差は越えられない」という思い込みを捨てるべきだったのではないでしょうかねぇ。
アブー脱走事件は一応の解決となりましたが、過去にも日本国内の動物園から脱走して有名になった動物たちがいました。
2か月半の自由を謳歌したフンボルトペンギン
自由を謳歌したかどうかはわかりません。
生きるのに必死だったかもしれないし。
なんせ動物園では何もせずとも餌はもらえますからね。
2012年3月4日、葛西水族園から逃げ出したフンボルトペンギンは、5月24日に水族館職員によって捕獲保護されました。
東京湾や周辺の河川の水質のせいで、目が結膜炎気味だったそうですが他は概ね元気で、実際に胸筋が発達してペンギンだけど鳩胸になっていました。
他の仲間たちと比較すると明らかです。
鳥類は我々哺乳類と比較するとよく食べます。
常に食べて、常に出す生物です。
フンボルトペンギンは魚を食べますので、東京湾や河口から川へ(江戸川での目撃情報がありましたね)入って魚を探して食べて、魚を追いかけている間に鍛えられたのでしょうね。
そもそも葛西水族園のペンギンプールから逃げ出す時点で、並々ならぬ身体能力を発揮したはずです。
係員さんのドアの締め忘れ、などではなく、柵を越えて脱走したらしいので。
選ばれたスーパーフンボルトペンギンだったのかもしれません。
市川の行徳橋にて飼育係さんにギリギリの捕獲をされてから、彼は葛西水族園に戻り人気者になったそうです。
そりゃ「あの脱走ペンギン」って言われたら見たくなりますもんね。
サンシャイン水族館の脱走常習犯コアリクイ「タエ」ちゃん
見た目の愛らしさから話題になった池袋サンシャイン水族館の脱走魔、ミナミコアリクイのタエちゃん。
施錠されていないドアを自分で開けて脱走する正統派スタイルで2005年と2008年、2度にわたって脱走しましたが、
いずれも園内で発見されました。
大都会池袋にコアリクイの生きる場所はありません。
大人しく自分のお家にいて欲しいものです。
コアリクイは爪が長くて結構なパワーがあるので人間用のドアなんか普通に開けちゃうらしいです。
ちなみに2014年に静岡の東伊豆「伊豆アニマルキングダム」からも同じミナミコアリクイが脱走し、3日後に1.5km離れた別荘地で保護されるという脱走事件がありました。
タエちゃんは自宅のすぐ近くにいたわけですが、伊豆のコは大冒険でしたね。
車に轢かれなくて本当によかったと思います。
井の頭動物園から逃げた数より増えたリス
2012年、東京都武蔵野市の井の頭動物園では台風で倒れた木がケージを破壊し、リスが逃げ出しました。
逃げ出したリスは30匹、職員が捜索し捕獲したリスは38匹。
増えてる!
野生のリスが含まれると思われますが、識別するのは困難だとか。
逃げ出したリス30匹+野生8匹とも限りませんよね。
逃げ出したリス20匹+野生18匹かもしれないし、いいんですかこれでって感じですが。
いなくなったのは「ニホンリス」で、最近爆発的に増えている「タイワンリス」ではなかったので、在来種だと麻酔銃持ち出すほどのことはしないにせよ、ゆるいんだなぁと思いました。
動物園育ちのニホンリス、食べていけるんでしょうか?
森や林のある環境ならなんとかなるのでしょうか。
東京湾で江戸前の魚を食べていたペンギンのように。
炎上商法になりませんように
アルダブラゾウガメのアブー脱走事件により、岡山の渋川動物公園は全国的に名前を売ったのではないでしょうか。
まさかわざと逃がしたわけではないでしょうが。
今回、懸賞金がかけられてすぐの発見に、発見者の懸賞金を狙っての自作自演なんじゃないかとか一部ネット界隈では言われていますが、そもそもアブーが自分で歩いて脱走する様子が防犯カメラに収められているし、アブーに懸賞金がかかる確信なんて誰も持てないわけだし、言いがかりだと思います。
あんな重たい動物を隠しておけるか?
山の中に隠していたとしても生きている動物は動くんだし。
でもそれだけみんながアブーの脱走に興味を持って話題を集めたのは確かです。
アブーに会いに行こう、と園を訪れるお客さんも増えるでしょうし。
葛西のマッチョペンギンも、サンシャインのタエちゃんも、ある意味スター動物になったのは確かです(リス・・・は微妙だけど)。
でもあくまで動物は「逃げた」わけですが「逃がした」のは人間、施設なのです。
脱走事件は恥ずべき事件ですから、炎上商法に使われることもないでしょうが、脱走事件など起こらないのが一番です。