首都圏にはもういない?!水族館からラッコがいなくなる日

ラッコの親子

アクアワールド大洗水族館のラッコ「カンナ」さんが2018年終わりに亡くなって、首都圏からラッコがいなくなりました。私は子供の頃、池袋サンシャイン水族館のラッコにはまった母に連れられて毎週のように通っていた時期がありました。大きくなってからは、八景島シーパラダイスでラッコを見た記憶があります。それほど身近な存在だったラッコがもう気軽に見られないなんて!

ラッコブーム時は118頭もいた!

ラッコの群れ

ラッコが初めて日本の水族館にやってきたのは昭和57年、伊豆の三津シーパラダイスです。
ジャイアントパンダよりもだいぶ後のことですね。
その2年後、鳥羽水族館で誕生したラッコの赤ちゃんのかわいらしさに日本中がメロメロ!
ラッコ水槽の前では、立ち止まらないでください!と怒られるほどのお客さんを集めました。
こうして始まったラッコブームに乗った水族館ではラッコの飼育が盛んになり、ピーク時の平成8年には国内に118頭ものラッコが飼育されていました。
テレビ番組でもよくラッコが取り上げられていましたね。
食餌のときに出る貝の殻なんかを、自分でバケツに捨てるお利口なラッコとか、今でもよく覚えています。
わたしの行動範囲内の水族館でも、サンシャインと八景島シーパラダイス以外には江の島水族館、鴨川シーワールド、下田海中水族館などにもラッコは飼育されていたようです。
初めてラッコを飼育展示した三津シーパラダイスにも行ったことがあります。

日本でラッコが見られなくなる?

ラッコ横顔

ピーク時には100頭以上飼育されていたラッコですが、現在ではわずか8頭になってしまいました。
この20年ほどの間に何があったのでしょう?

ラッコは繁殖が難しい

ラッコブームを引き起こした鳥羽水族館のラッコベビー誕生でしたが、実はラッコは繁殖が易しい動物ではないようです。
交尾するのも、妊娠を維持するのも難しいうえ、ラッコの平均寿命は15~20年といわれています。
国内の個体は高齢化が進み、比較的若い水族館生まれのラッコは繁殖に対する欲求が弱い。
これではなかなかベビー誕生とはいきませんね。

ラッコは輸入が難しい

国内での繁殖が見込めないのなら、海外から輸入するしかありません。
ところが、日本に主に輸出していたアメリカが、ラッコの輸出を禁止してしまいました。
野生のラッコの絶滅を防ぐための措置ですが、ワシントン条約によりアメリカに限らず、海外からのラッコの輸入が難しくなってしまったのです。

国内で繁殖を試みたものの

海外から新しい個体を入れられないのなら、国内で繁殖させるしか方法はないわけですが、ラッコは繁殖が難しいうえ、高齢化が進み・・・と最初の問題に戻ります。
こうして日本国内のラッコはだんだんと数を減らし、現在では8頭のみになってしまったのです。

ラッコのいる水族館は

新潟市水族館マリンピア日本海(新潟県)

その名の通り、日本海に面した水族館。
ていうことは、首都圏から日本横断してラッコを見にいかなくてはなりません。
が、現在はここが首都圏からは一番近いラッコのみられる水族館といえるでしょう。
ユーラシアカワウソもいますので、比べてみると面白いかも。
夏に海水浴も兼ねていくのはどうしょう。
この辺りの日本海、湘南なんかより全然綺麗でよいですよ。

新潟市水族館マリンピア日本海

のとじま水族館(石川県)

こちらも能登島というだけあって日本海です。
なんとジンベエザメがいます!
ジンベエザメとラッコがいっぺんに見られるなんて、夢のような水族館です。

のとじま水族館

鳥羽水族館(三重県)

もう最強の水族館といえばここ鳥羽水族館なんじゃないでしょうか。
ジュゴンとマナティがいるうえに、ラッコがいるなんて、取り乱してしまいそう!
ダイオウグソクムシやカピバラなど、人気者だらけのオールスター水族館です。

鳥羽水族館

須磨海浜水族園(兵庫県)

ラッコが二頭います!
結構ご高齢な二頭なので、元気で長生きしてほしいですね。
神戸、王子動物園にはジャイアントパンダもいるし、動物園水族館的にはアツいですね。

須磨海浜水族園

アドベンチャーワールド(和歌山県)

アドベンチャーワールドといえばジャイアントパンダの繁殖が上手で有名ですね。
パンダだけでなく、ラッコまでいるなんて贅沢!
ラッコの他にもイルカやアシカなど、海に暮らす生き物も飼育されているんですね。
1日じゃ足りなそうな夢の動物園です。

アドベンチャーワールド

マリンワールド海の中道(福岡県)

ラッコのマナちゃん、激カワです。
わざわざ九州まで行きたいくらいかわいいです。

マリンワールド海の中道

日本人の熱しやすく冷めやすい性質ってどうなの。特に動物に関しては流行なんてないほうが良い、と思っています。が、久々にラッコの写真を見るとその可愛さにはブームが起きるのもしょうがない、と思えてきます。繁殖が難しい、そして絶滅の危機に瀕している、この条件を満たす動物はたくさんいるわけで、ラッコのように見られなくなってしまうかもしれない動物がたくさんいるということを意識していたいものです。

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