わたしは猫が大好きです。
でも猫には好かれません。
観光地での看板猫や、旅先の宿で飼われている猫、わたしと他に誰かが一緒にいるとき、大概猫はわたし以外の人の方へすり寄っていきます。
わたしだけじゃないはずです。
そんな人々にはいくつかの共通点があると思われます。
猫に嫌われる理由
ギラギラしている
猫を見かけると触りたくてかまいたくてギラギラしていると思われます。
そして猫はそのギラギラを嫌います。
ある種殺気のようなものです。
動物の種は違えども、相手が「怒っている」「喜んでいる」くらいは伝わるものです。
殺気立っている相手に誰が心を許すでしょう?
わたしは人間の子供にはあまり興味がありませんので、意外と向こうから近づいてきます。
子供好きのギラギラした人には寄り付きませんので、やはり人間も動物の一種なんでしょうね。
触りたいという欲望をひた隠し、ギラギラオーラを隠し、クールに振舞っていれば向こうから近づいてくるかもしれません。
声や足音が大きい、うるさい
慣れというのはあるものの、大概の動物は大きな音を嫌います。
猫も「キャー!カワイイ!!」なんて女性の高い声なんざ嫌います。
「キャー!カワイイ!!」なんて野太い男性の声がしたらわたしも引きますが、低い男性の声の方を好むようです。
動物の前では大きな声はご法度です。
動物園で動物にこっちを向いて欲しい時なんかに大声で呼びかけている人を見かけますが、落ち着いた声でその動物の個体名(アジアゾウ、というのではなく、花子ちゃんとか看板に書いてあるアレ)で静かに呼びかけた方が反応を期待できると思います。
足音も然りです。
ドタバタせず、忍者のように歩きましょう。
しつこい
これは嫌われるし血が出ます。
猫は攻撃する前に「それ以上やったら攻撃すんぞ」って警告メッセージを出します。
鳴いたりうなったり毛を逆立たり尻尾を振ったり。
そのメッセージを無視すると血を見ます。
攻撃されるような距離感でなかったとしても、「それ以上こっちくんな」ってメッセージを無視すると逃げ去ってしまいます。
猫はかわいいのでそりゃしつこくもなります。
できることならば24時間365日抱っこしてモフモフしていたいものです。
ウルトラマンの3分間みたいに抱っこできるタイムリミットはだいたい決まっていますので、「ニャア(いや)」と言ったら解放してやらねばなりませんが、延長を試みては嫌われる飼い主です。
猫の動作の流れを読まない
陽だまりで気持ちよさそうに日向ぼっこしている猫にちょっかいをかけてはいけませんし、熟睡している猫を起こしてはいけません。
自分のペースを崩されるのは誰だって好みません。
お水を飲みに向かっている猫を抱き上げたり、トイレハイになっている猫を寝かしつけようとしたって無駄なことです。
動物病院へ連れていくためにキャリーバッグへ押し込まなくてはならないとき、タイミングの見極めが肝心です。
うちの猫はごはんの時間前と後ではその後の労力がだいぶ違いますし、手袋に開く穴の数もだいぶ違ってきます。
誰だってお腹空いてたら機嫌悪くもなりますよねぇ。
猫が嫌がることをする
これは避けられないのですが、実家の猫はわたしが大嫌いです。
爪切り、シャンプー、時々キャリーバッグに入れて怖い所(動物病院)連れてくし、悪魔みたいな存在です。
玄関のドアを開けた瞬間、手の届かないベッドの下へ逃げ込んで、わたしが立ち去るまで出てきません。
もともとわたしの知人が保護した猫です。
誰が助けてやったと思ってるんだ、なんて理屈は猫の前では通用しないし通用しなくていいのです。
猫が嫌がるけれど必要なことをしなくてはならないとき、「慣らしておく」というのが一番の対応策かと思います。
理想論ですが、爪切りやシャンプーに慣れてもらうのが一番かと。
インコの病院では爪切りの際、飼い主は退席を求められました。
嫌われて根に持たれるから、と獣医師の話。
猫に爪切りするとき、覆面でもしてみましょうか…。
ソロモンの指輪を持たない我々は動物の言葉を読み取らなくてはなりません。
特に犬と違って猫は個人主義の動物です。
猫の気持ちを尊重して最低限のしつけ以外の部分では気ままにのんびりすごして幸せな猫生を過ごしてもらいたいと思っています。
たまにはモフらせろ!!