土用の丑の日も過ぎましたが、ニュースではそのうちウナギを食べられなくなる日が来るかもしれない、と穏やかではない話が聞こえてきます。
ニホンウナギは絶滅危惧種
ニホンウナギはレッドリストの「絶滅危惧ⅠB」にカテゴライズされています。
この「絶滅危惧ⅠB」、他にどんな動物がいるのかというと、ジャイアントパンダやトキ、
それにライチョウ。
これらの動物と同レベルで絶滅が危惧されているとなると、どれほど数を減らしているのかがわかりやすい。
ジャイアントパンダ食べたら中国が攻めてきそうだし、トキやライチョウを食べたら非国民です。
食べたいとも思わないけれど。
そもそも色々な食べ物に恵まれた現代です。
食料廃棄率も高い日本で、わざわざ絶滅が危惧される生物を食べずともいいのでは?と思います。
ニホンウナギの養殖はどうなの?
養殖モノならいいんじゃない?
養殖ウナギも稚魚は野生のを採取してきてそれを育てるんです。
日本では卵からの養殖に成功したそうですが、まだ「成功した」レベルなので国民の胃袋を満たすには時間がかかりそうです。
一筋の光ではありますが。
ウナギは海から川へ、複雑に生活圏を変化させながら成長する魚ですので、河を綺麗に整備してしまうとダメなんです。
最近は堰に魚道を作っているのもよく見かけますが、ああいう地道な活動が後になって効いてくるのでしょうね。
地道な活動には地道な成果、突然爆発的に増加するなんてことは期待できませんので、卵からの養殖技術の進歩を待つのが一番現実的なんでしょうか。
丑の日にウナギではなくうどんを食べる日が来るかも?
個人的にはウナギは何年かに1度、ちゃんとしたウナギ屋さんで1人前4000円位を目安に食べるくらいで、
もう何年も食べていませんでした。
食文化が貧しくなるのは悲しいけれど、生物多様性が貧しくなるのはもっと悲しいので、土用の丑の日に牛を食べることになってもしょうがないかと思っています。
牛じゃなくてウドでもウドンでもウメボシでもいいけれど。
横浜でウナギが釣れたけれど
昔むかし、横浜市磯子区の堤防でウナギが釣れたことがあります。
もちろんウナギ狙いではありません。
でもせっかく釣れたので食べてみました。
アブラっけの全くないぼそぼそのウナギでした。
ウナギそのものはもちろん、ウナギの味ってのは調理するワザが重要なんですね。
スーパーでパックされているのは美味しいけれどあれはタレがおいしいのであって、ウナギ屋さんで食べると
ちゃんとウナギの味がおいしいのですね。
母がウナギ苦手な人なので、自分で稼ぐようになってウナギ屋さんに初めて行ってわかりました。
ウナギ屋さんに「いつもの」で通用するくらい通いつめちゃうと破産するので、何年かに1度、
ちゃんとした専門店でいただくくらいでいいのですが、なんせ何年かに1度なのでそれがいつの間に食べなくなっていたとしてもとくに影響ないと思われます。
オリンピックを1年遅らせても関係者以外は意外と気づかなかったりして。
ウナギ屋さんの息子と一緒に働いていたことがあります。
私が勤めていたのはウナギ屋さんじゃなくて普通の会社です。
しかし土用の丑の日はやはり手伝いに駆り出されるし、息子だけじゃなくて息子の友達やらなにやら手伝いをたくさん集めていました。
それほど日本人はウナギが好きなんですね。
クジラの時もそうでしたし、クジラの問題が解決したわけでもないですが、マグロも然り、日本の人口が減少傾向にあるにも関わらず最近そういう魚関係の「日本人が食い尽くす」的ニュースが多いです。
その一方でアニサキス問題でお刺身が売れなくなっているとか。
どちらも解決策や代替品は必ずあるので、冷静に対応したいものです。
とか言いつつも、わたしはサバやイワシがニュースになったらちょっと取り乱しそうです。