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メダカの屋外越冬対策①7月で採卵をやめる
メダカはだいたい5月頃から9月頃まで産卵します。真夏の猛暑の時期はあまり産卵せず、少し過ごしやすい時期に多く産卵するように思います。
同じ年に産まれた稚魚でも、5月生まれと9月生まれでは全然大きさが違います。猫だって4か月違えばだいぶ違います!
9月に誕生した稚魚は、どんなにパワーフィーディングしても寒くなるまで、だいたい11月頃でしょうか?までに十分に大きくなれません。
私は屋内飼育をやめるにあたって、採卵を7月までと決めました。そうすると、あまり意識的に大きく育てようとせずとも、冬を越せるくらいまでには成長できるようです。
8月、まだ暑さの盛りにプリプリでピカピカの卵を発見すると採卵したくて手が震えますが、ぐっと我慢です。ホテイソウ(我が家では使ってませんが)や産卵床の類ははやめに撤収してしまうのがよいかと思います。
メダカの屋外越冬対策②水草を多めに入れる
7月に採卵をやめ、9月には保育園ネット(稚魚を隔離するネット)を引き上げてしまうので、1センチくらいの稚魚は親たちと同じ環境に放り込まれます。
これくらいのサイズですと、直接成魚に喰われるようなことはないのですが、餌の争奪戦ではどうしてもチビの方が不利なようです。
ですので、アナカリスやアマゾンフロックピットを多めにして、成魚から隠れてこっそりお食事できるスペースができるようにしてやっています。
水草を多めにするといっても、夏の間に嫌になるほど生長してトリミングするくらいなので、そのトリミングをやめるか控えめにするかくらいの話です。
チビたちは結構「お前そんなとこで!」というところに隠れるのが上手です。点呼をとったとき、数が足りなくて、ああ、食べられちゃったのかな、と思っていたら次の日ひょっこり出現するなんてこともありますよね。
稚魚のかくれんぼ能力を活かしてもらうために水草や流木などを用意しておくとよいと思います。
メダカの屋外越冬対策③稚魚用のフードを与える
成魚と住まいを同じくしても、フードは稚魚用の極細かいものを与えるようにしています。
もちろん、成魚も稚魚フードをお構いなしに食べますが、それはそれでよし、成魚用の大き目のフードだとどうしても稚魚の口のサイズに合わず、頑張ってつっついている間に成魚に奪われてしまいます。
どうしてもメダカの稚魚用フードは使いきれないことが多く、気がつけば何年前に買ったのかわからないなんてことになります。
ですので、もったいない精神+フレッシュ精神のもと、成魚鉢デビューしたちびっ子たちにも引き続き稚魚フードを惜しみなく与えるわけです。
成魚も稚魚フードを食べちゃうのが不満ですが、そこまでコントロールできるはずもなし、同じ釜(鉢)でメシを喰って仲良く過ごしてほしいものです。
メダカ稚魚の室内飼育が難しい理由
そもそもなぜ私はメダカ稚魚を上手に室内飼育できないのでしょうか?もちろん、上手に室内で飼育されている人もいます。でも私できない。なんで?
大型水槽が用意できない
いちばんの理由がこれだと思います。我が家は熱帯魚の60センチ水槽がありましたが、最後の1匹を天国に送り出したあとは処分してしまいました。
その後はメダカ越冬用に30cm水槽を用意しましたが、これがうまく使いこなせない。水質管理が難しいのです。多分、大型水槽ならうまくいくことが小型水槽ではとても難しいのです。
水質管理が難しい
メダカの稚魚は水流が苦手です。だから私はフィルターは回さず、ひたすら水替えをしていました。しかし水質管理は難しく、目で見ただけでも水が白くなったり透明になったり、なんだか安定しません。
何匹か落ちた後、フィルターを回してはフィルターの水の出口にスポンジを貼り付けたりして水流を弱く調整してみましたが、やはりだめでした。初心者ほど水槽は大きい方がよいとはいいますが、本当にその通りだと思います。
酸素が不足しやすい
外でメダカ達が元気に暮らしている睡蓮鉢は、60センチ水槽ほどの水量は全然ありませんが、うまく回っています。
なぜ同じことが室内ではできないのか?睡蓮鉢は水面が広く、時には風が吹いて水面を揺らし、飼育水に酸素が溶けこんでいます。酸素が溶ける瞬間は見てないけどたぶん。
ところが屋内の水槽ではそうはいきません。まず30センチ水槽の水面は狭い。そして風もない。
やはりエアレーションが必要なのかもしれませんが、30センチ水槽でエアレーションするとなかなかのバブル状態で、水中でエアに巻かれて稚魚の平穏な暮らしは守れそうにない。
水草に酸素の供給を任せても、それほど強い日光も当たらず、だいたい夜の間は植物だって呼吸する。水草とメダカとが酸素の取り合いをしちゃってるんじゃないの?
よく部屋中をグリーンでいっぱいにしている素敵なお家をSNSなんかで拝見しますが、ちょっと息苦しい感じがしちゃうの、前世は魚だったんでしょうか。
とにかく、水流が苦手な稚魚を30センチ水槽でフィルターorブクブク(エアレーション)というのが難しかったです。
メダカの夏から秋の育ち方が屋外越冬の要
メダカ稚魚の室内飼育の難しさに直面し、何度も冬を経験し、私の結論は稚魚自身に頑張ってもらうという人間の知恵やテクノロジーに反したものでした。
秋までにたくさんの栄養を摂り、冬越しできるだけの体の大きさと丈夫さを身に着けてもらう。これがいちばん簡単な方法かもしれません。
とはいえ、我が家は横浜市のチベットじゃない南の方なので、東北や北海道、日本海側のメダカちゃん達や、もしかしたら同じ横浜でもチベットの方(わかる人にはわかる?)では通用しない方法なのかも。
写真に写っている稚魚は1cm~1.5cmくらいですが、これくらいまで育っていると外で冬越しできるようです。
メダカ鉢の冬支度
そうして冬に向けて成長した稚魚たちですが、冬のメダカ鉢はというと、特に何も防寒対策などはしていません。
餌は食べなくなるので回数は減らしますが、とくに鉢に枯草を入れてみたりプチプチを巻いてみたり、温室に入れたりとかしていません。
夏と同様に、蒸発して減った水量を追加するくらいです。水量が減りすぎると凍っちゃいそうでちょっと怖いのです。
実際、年に1度あるかないかで水面に氷が張ることもありますが、メダカは特に問題なく暮らしています。
置き場所も夏と同じ、2F南側のベランダの床に直置きです。
私のメダカの冬支度は万人におすすめできる方法ではありませんが、神奈川以南ならいけるかも?ちなみに、どうしても餌を食べるのがトロいタイプの個体っていると思うのですが、この子ちょっと無理かもな、というサイズでも意外と冬越しできたりしています。どうしても室内でうまく育てられないときは考えてみてもいいかもしれません。